祭りも首尾よく済みました、お射手の衆もおめでたや
当人衆も、おめでたや、見物方もおめでたや
ついちゃナァーエー、親衆もヨーイソリャおめでたや
ソラ、ヤットコセーイノヨーイヤァーナー
アレワイナァ コレワイナァ ソラ、ナンデモセー
一駆け二駆けて三駆けて、四駆けて五駆けて六駆けて
七駆け 橋の欄干に腰を掛け、遥か向こうを眺むれば十七、
八なるネエちゃんが片手に石鹸ぬかぶくろ
風呂屋の前に立ち止まり、これ、これ、そこいの番頭さん
お風呂は抜いたかまだあるか、お風呂はただいま抜きました
抜いたさあなたは良いけれど抜かれたぁー私のヨーイソリャふの悪さ
この山奥の山奥の、まだまだ奥の山奥の、まだまだ奥の山奥の
そのまた奥の竹ヤブで、十七、八なるネエちゃんが
タケノコ抱えて泣いておる、これ、ネエちゃんよ、なぜ泣くか
ヒチクもハチクもはえたのに、私のオソソにゃ毛が生えぬ
それがナァーエ悲しゅてヨーイソリャ泣くわいな
お宮のせどにて立ててボボ、そこへ神主さんがとんできて
これこれ若い衆なにをする、氏子をふやしておりまする
氏子をふやすはよいけれど、一丈のかみも五銭する
神をナァーエそまつにゃヨーイソリャせ
一番鳥から二番鳥、三番鳥のなくまでは
かわいや殿ごを寝さしおき、外にでてみりゃ雨と風
この風雨にかえさりょか、親方はれての殿なれば
ゲタ傘不自由はさすまいに、親方はれての殿でなし
私の前掛け蓑として、サラシのてぬぐい傘として
親方しのんで送り出し、互いに見渡す顔と顔 帰るあなたの心より
帰すナーエわたしのヨーイソリャ身のつらさ
これから奥の奥山に、鹿なく声がするわいの
恋して鳴くのか妻呼ぶか、恋して鳴かゃせぬ妻呼ばぬ
明日はこの山お獅子狩り、十七、八なる若い衆が
方には鉄砲手には犬、白犬黒犬はしかける
それがナーエ悲しゅてヨーイソリャ鳴くわいの
今年始めて伊勢参宮、お伊勢の町ほど広いけど
一夜の宿をば借りかねて、向こうの小山の松の木に
十二の卵を生み揃え、一つや二つと目が付いて
羽がいをそろえて飛ぶときは
親のナーエ心はヨーイソリャうれしかろ
今度この町に(ヨイ、ヨイ)豆腐屋ができたヨーイセーソーラセ
そこで豆腐の苦節には、朝はとうから起こされて |